ここは日本の首都、東京。そこに一人の少年がいる。名は、新田 真也(あらた しんや)
高校2年だ。

「なー、新田ー」
「どうした?」
至って普通の高校生活をおくる日常的な会話をしていた。
「何か時給5万のバイトあるらしいぜー」
だが、この日常的な会話もこれで最後なのであった。

(まったく、なんだよここは!)
そう、新田は友の噂を確かめるためにバイト先に向かったのだった。しかしいかにも怪しい。真っ黒に塗装された建物に…。
「せ、聖騎士募集?」
という看板があった。
「まぁ、面白そうだし入ってみるか!」
新田はなんの躊躇なく真っ黒な建物に入って行った。
中は特に不思議に感じない事務所のような所だった。
「すいませーん!アルバイトのことなんですけどー」
新田は自分の近くに座っていた、お姉さんに声をかける。
「どうぞー、ここにお座り下さい」
新田はそっと椅子に腰をかけた。
するとお姉さんは何か紙に書き始めた。
「あなたには正式に聖騎士になってもらうので、ここに名前を記入してくださいね」
「へ?せいきし?ちょ、ちょっと待ってくださいよ!」
「お名前を伺ってもよろしいでしょうか?」
「え、ああ、新田 真也ですけど…」
「なら、アランですね!」
お姉さんはまた紙に何かを書き始めた。よく見ると名前の欄に「アラン」と書いてある。
「では、行ってらっしゃい!」
新田の目の前が真っ白に染まる。意識が遠のいていく。

体中が痛む。打撲だろうか。新田は痛みを堪えて立ち上がる。そこには漆黒の空が浮かび、無数の稲妻が飛び交う。
「ここ、どこ?」
まだ、何が起きたのかわからない。
「お、いたいた!」
何か喋りながら歩いてくる武装組織がいた。
「聖騎士アラン!これからよろしくな!」
「へ?」
そして新田ことアランは正式な聖騎士となった。