幽霊彼女と死んだ恋




美咲は確かに、先に帰ると言っていた。



だけど、どこへ帰る、とは言っていなかった。

だから、俺の家にいてくれたのは嬉しくもあったが、意外にも感じる。



「当たり前!今朝言ったでしょ!私がいてあげる、ってね」



ニコッと笑う美咲。

笑顔が、とっても可愛かった。



「そうだったな」


「うん!」



釣られて俺も笑って返した。



制カバンを部屋に置き、弁当を取り出した。