「ねえねえ、2人とも。どこに行くの?」
後ろから、女子の声が聞こえた。
それも、聞き慣れ始めた女子の声。
「おーい。あれ?もしかして、聞こえてない?」
不安げに、声が揺れる。
慌てて振り返った。
「あ、ちゃんと聞こえてたみたい?良かった。で、2人ともどこに行くの?」
「……美咲を探しに行こうとしてたんだよ」
うんうん、と隣でかわいが頷く。
「あ、そーなの?」
「いや、そーなの?じゃねーよ。急にいなくなってたし…心配したんだぞ。どこ行ってたんだよ」
「心配してくれてたんだ。ゴメンネ?」
「オレも!オレも心配した!」
かわいがはいはーいと手を挙げて主張する。
子供か。
「そんなに心配させた?本当、ゴメン」
