「___ほら、行くぞ!」


「え、待ってかわい食べるの早くね?」


「カズが遅いんだよ、ほら早く!」



あれから5分も経っていないが、かわいの弁当箱は空になっていた。



俺の弁当箱を見ると、まだ半分近く残っている。



「もー、しょーがねーな。オレが食べてやるから」


「え、マジで?ならあげるわ」


「もう食えなかったのか」


「多く作り過ぎた」


はい、と自分の弁当と箸を渡すと、かわいが何故かニヤついている。



「…え、何。かわいきも」


「きもいとか言うなって!ふふ」



……あ、分かった。


俺はかわいの手から箸を取り上げた。



「あ!ちょ」


「じ、自分の箸で食べろ!」



「出すのめんどいー!」



たまにかわいがホモだということを忘れてしまう。


もう、本当にヤバいだろこいつ……。