そんなことしてよかったかな、と思いながらも、聞くのが面倒なので聞かないことにした。
「な、次の授業何だっけ?」
「数学じゃね?」
「まじか、寝たらカズ起こして」
「かわい寝過ぎじゃね?昨日もガチ寝して先生に怒られてたじゃん」
「今日は多分大丈夫だと思うけど…あれ、美咲ちゃんは?」
「……どこ行ったんだよ」
かわいと話している間に、俺の隣にいた美咲がいなくなっていた。
「別にいいんじゃね?オレらの子供じゃねーし、帰ってくるだろ」
「どこからそんな考えが浮かぶんだよ…不安じゃねーの?」
「不安だけど…カズよりはましだと思う」
「ま、そんな気はするよな」
ポジティブ精神のかわいと、心配性の俺とは全く違うのだろう。
それも、『帰ってくるだろ』と美咲を信じているかわいに何故かモヤモヤした。
……ん?モヤモヤ?
なんだこれ。
「…カズ、どうしたんだよ」
