「お前のせいだぞ、かわい」
八つ当たりだとは自覚していたが、責める。
かわいが美咲に興味を持たなければ。
幽霊だと言った時に、証明せずとも信じてくれていたら。
いや、やめよう。
終わった話だ。
「なー…ごめんってばー。それよりさ、カズ。もう授業始まっちまったし、ノートはオレがどうにかするからさ、もうサボっちまおうぜ」
「わー!私も賛成!」
悪びれた様子もなく、サボりを提案してくる。
「かわい…これ、現実なんだぞ?」
「ん?何のこと?」
「ゲームや漫画じゃあるまいし、んな簡単にサボれるか!」
「そー言うけどさ、カズ。お前、もう行く気ねーじゃん」
ブハハ!と笑うかわい。
確かに、その通りだった。
