アイドルなんて、なりたくない<font color=

二人が東屋に到着してから、しばらく経つと…

悪戦苦闘した孫達が、現われた。

麻衣は、お皿とフォーク

怜は、カップ&ソーサー

優衣は、ティーポットを慎重に持って

二人の祖母は、ニッコリ笑い

「さあ、お茶にしましょう」

そう言ってから、紫がケーキを切り分ける。

そして、孫達が入れた紅茶を口に含んで

「まあまあね」

まず、静が言い

「随分、上達はしたようですけど、まだまだ」

紫が、笑みを浮かべて言う。

「あなた達も早くいただきなさい」

静に促されて、ケーキを口に入れる。

「あ、おいしいです。紫お祖母様」

優衣が顔をほこらばせて言うと

「よかったわ」

紫が嬉しそうに笑う。

「怜も麻衣もどう?」

紫が二人に聞くと

「おいしいです」

まず麻衣が答え

「昔から紫お祖母様は、洋菓子作りが上手で、静お祖母さんは和菓子が上手。俺達、甘いモノには恵まれて」

怜が言葉に、二人の祖母は、顔を見合ってから

「あらあら、怜は口が上手だ事」

紫が言って、二人でホホホ…と上品に笑う。

「お世辞じゃないです」

怜が言うと

「嬉しいわね」

静が笑いながら言う。