三年生になり、俺には彼女ができた。




桂木 文香




平塚と同じクラスでヲタク気質な女子だ。




フィギュアやネットが好きな俺とは気が合ったのだ。




この頃から俺と桃菜はお互い気をつかって
一緒にいる時間は減っていた。




今思えば、あれだけ一緒に帰ったり遊んだりしていて
付き合わなかった方が不思議だ。




まあ、その頃の俺にとっては桃菜は
高嶺の花だったのかもしれないが。




それに桃菜の周りには常に人が集まっていて
ライバルも多かったし。




俺が入る余地なんてなかった。