「お兄さん。イケメンですね!芸能界とか興味ありませんか?」
「別に」
「冷たいやつ…」
柚來を追いかけないと…
守るって柚來の母さんと約束したから守らないとあいつを俺は離したくない。
そばにいてほしい、大好きだからあいつを守りたいんだよ?
それなのにどうしてあいつはこんなに遠ざかるんだよ?
俺が…っ!
なにを?
なにをしたんだよ?
そんなの疑問に思っててもわかんねぇよな。
聞かなきゃ…
「冷たいやつですみません。俺いまあいつと話したいんで」
「青春ね~♡」
女性にスカウトされたけどそれに対応した俺は即、柚來を探した。
動物園はそんなに広くねぇ…
だけど今日はクリスマスで家族連れの人やカップルが多々といて探すのに一苦労。
あいつどこ行ったんだよ…。
まじでっ…
早く見つけねぇと蕁麻疹悪化すんじゃん?
まじで馬鹿だろ。
『颯がっ!』
俺がなんだよ…。
教えてほしいよ────…
ピンポンパンポーン…
「迷子の御案内です。保健所にて女の子で宇佐美柚來さんが待ってます。お家族の方、保健所に来てください」
……柚來っ!?
華の女子高生で迷子の放送案内されるって…やっぱあいつガキじゃん。
だけど、まあ居場所わかったし。
保健所か…あいつ大丈夫かなぁ―…?
まぁ保健所に行くってことは相当、蕁麻疹やばいんだろうな…。
…痛がってるよな?
俺が動物園に行くの却下したらこんなことならなかったよな。
わりぃな。
とにかく俺は超特急で保健所に行った。
