離してなんかやるかよ。


「…にゃ~」


「ほら猫もバカっつってる」


「うるさ~!!」


あたしは勢いよく立ち上がる。


すると目の前で猫をなでなでしてあやしてる颯が………


かわいい。


「…ん?なに、お前もしてほしいわけ?」



別に猫になりたいとか思ってないもん。


別に頭撫でてくださいなぁ~なんて思ってないもん。



「さぁ~てと掃除掃除」


「じゃあ俺も掃除するわ」


………それはやめてほしい。


颯は休んでほしい。


颯にばかり家事をさせたくない。


あたしのプライドが許さない。



男に家事を任せるなんてあたしの女心が廃る!


それに颯にお礼をするどころか……


迷惑をかけるなんていやだ。



「あたしやるから「じゃ、俺飯作んな」


「了解~」


っておい。


颯には家事をさせたら……だめだ。


だけどあたしは料理ができないんだった。



そしてあたしは仕方なく部屋の床や廊下を綺麗に拭いて洗濯機に雑巾とカーペットをいれた。