「にゃ~」
え…?
泥棒が猫の物真似してる…!!
やばい、大分近くに来た。
足音聞こえるもん!
来ないで!来ないでっ!
シューノンのサインは渡さない~!!
そう意に決してあたしはなるべく部屋の隅に隠れようとする。
泥棒に見つかったら困るもんね…
────バンッ
ぐわっ。
後ろにあった得体の知らないものにぶつかりあたしは床に転ける。
────バシャッ
泥棒に見つかったかも~!!
それにバシャッってなに?
とにかくあたしは立ち上がろうと後ろにあった何かに手をつき立つ。
え…。
冷たい!!
それに床もすごく冷たい気が―…
そう思った片時、颯が帰ってきた。
「ただいま「にゃ~」
わ!また泥棒の猫の真似がっ~!
って部屋のドアから猫が…………
「え、猫?泥棒は~!?」
「あ、柚來。今日ピーマンとかさつまいもの天ぷらにしようと…ってなにこの荒れた汚い部屋は」
そしたら猫が入り開いたドアから颯があたしの部屋を眺める。
「颯~!」
泥棒が来たのかと思って尋常じゃないぐらい怖かったよ。
だけど猫だったんだ……
よかった~!
あたしは颯に思わず抱きついた。
「お前っ…」
「ん?」
「シャワー浴びろ。部屋片付けろ」
へ?
どうして?シャワー?
部屋はきれいにするよ!
というかお掃除の最中だった…
だけどさっき颯あたしの部屋汚いって言ったよね?
「女の子の部屋を勝手に覗いて汚いだと……」
「お前怒る暇なら部屋掃除しろ、ベッドも床もびしょ濡れだけど?」
へ…なんですと~!?
