離してなんかやるかよ。


「…ピーマン食うよ?今日」


「え…はいっ」


「なに顔赤くしてんの?」


いえ…なんでもありません。

あたしとしたら不謹慎なこと考えて全く…。


それになんだ、ピーマンか。


「ってピーマンはダメだよっ!!あたし嫌いだもん」


「ガキだな。ピーマン食わねぇからガキみてぇなんだよ」


「ええっ!?」



それは身長ですか…。


それとも精神年齢ですか…。



そう思ってたら颯はピーマンを籠にいれて。



最悪……。



ピーマンが食卓にあるとかあたしの食事時間、地獄。



「あ、そこの親子。よかったらピーマン如何ですか?美味しいですよ~」



美味しいってこの店員さん味覚異常だよ……。



あたし達は近くにいた店員に話しかけられるけど……


って待ってあたし達親子じゃないよ?



颯のことそんなに老けて見えたのかなぁ?


あたしはさっき颯曰くガキらしいし。



「お兄さん随分若いですね!新婚さんですか。娘さん可愛いですね」



……は?



あたしがこいつの娘?


いやだっ!こんなのがお父さんなら絶対家出する!



ホームレスと一緒に住んでやる!



「…いや、そうですか?全然落ち着きないしうるさいし」



おい、それはあたしのこと?


颯なんかもう知らないっ。


ピーマン買うしあたしのこと馬鹿にするし颯なんか嫌いだ。



ピーマンの肉詰めでもされとけ、ピーマンにでも挟まっちゃえ!



あたしはそして拗ねながらスーパーを出て家に帰った。



あんなやつ嫌いっ………