「颯も忘れたんじゃない?お礼なんか気にしてないと思うけど」
「それかこの際クリスマスプレゼントがお礼でいいじゃん!」
あ、三希ちゃん。
いつの間に…。
そして修学旅行の時も話してたクラスメイトの志摩ちゃんまで…。
「お礼はあたし♡で!」
え…なんだそれ…。
志摩ちゃんそれはないわ。
「とにかくデート誘ってプレゼントよ。プレゼントは神崎が好きなもんでいいんじゃないの?」
「颯が好きなの…?ショートケーキショートケーキショートケーキ…」
「神崎かなりの甘党だね、女子力やばいね」
うん、女子力?
颯に?
まぁ…結構高いと思うよ。
最近颯のお母さん出張頻繁に行っててあたしと颯ふたりの時、毎回颯が家事してるもん。
あたしったらお嫁にいけるか不安だよ…。
って違うわ!
「とりあえずプレゼント買うね」
「そうだ!一緒に買いに行こうよ、みんなでっ!」
────…
「可愛い~」
そして次の日の放課後。
THE これぞ女子会です。
可愛い小物や化粧品を見たり服を見たり楽しいです。
「あ、これあいつにそっくりだわ」
三希ちゃんは直谷くんと正式にお付き合いしたそうでブタのぬいぐるみをそっくりだと言っている。
なんかデジャブ感……。
「あたしこれにしよ」
三希ちゃんは颯のことが好きで
直谷くんはあたしが初恋だった。
だけど2人は違う人と付き合っているのにすごく三希ちゃんは今もの凄く楽しそうにみえる。
…いいなぁ。
三希ちゃん直谷くんのこと大好きなんだろうな。
あたしは最近颯とまともに話してない。
颯はバイトもやっててバイトから帰ったら家事して、それが終わったら寝て
朝も家事で手が追われててあたしと話す余裕なんて無い。
学校行っても寝てるし…。
「んー…」
あたしが颯にあげないといけないのは。
