【柚來side】


12月に突入し

遂に修学旅行の幕が開けました…です!



しかし修学旅行早々、颯と(またダジャレになってることは気にせず)おんなじ部屋になってしまった!



そしてヒップスターこと鳳三希ちゃんが颯と手繋ぐ!って言ってたけれど



あたし思うんだ。


三希ちゃんは颯のこと好きなんじゃないかなぁ―…?



「タイムズスクエアだ~!」



すごい!



ブロードウェイシアターがあってネオン街としても有名なんだよね。



確かに電光看板がやたら多い!


あたしこういう所すごく好きっ!



「柚來すごいきれいだね!タイムズスクエアの夜景とか最高でしょうね」



翼があたしに笑顔でそう言う。


そして頷くあたし。


ほんと見渡してるだけで幸せ。



だけど何故か胸の奥がモヤモヤしてる。



「颯、お腹すいた~。なんか食べよっ♡」



三希ちゃん―…



三希ちゃんは颯の腕にくっついて上目遣いをしてお腹すいたって言ってる。


たぶんこの胸のモヤモヤはヤキモチ。



「…NYと言ったらベーグルとかじゃね?」



「あたしハンバーガーが食べたいっ!」


「いいね~。ハンバーガー」


三希ちゃんは颯の腕にくっついて颯と話す。



そして翼はいいね~って言ってみんな楽しそう。



翼や颯は三希ちゃんが颯と密着してるのどう思ってるんだろう。




あたしは胸が痛むよ。


嫌だよ、二人が並んで歩いてるのも密着してるのも。



「…あ、これ鳳さんに似てるよ」



「はぁ?」



直谷くん…。



直谷くんは突然あたし達のところへきて豚のイラストが書いたTシャツを三希ちゃんに見せた。




「どこがよ?君のほうが豚みたいじゃないのよ?あ、でもこっちの猿の方が似てるか…」




「だね。猿はもとはといえば人間の先祖みたいなもんだからね」




「なによ?そんなことあたしだって知ってるから。あたしをなめないでくれる?」




「ばかだからわからないかと思ったよ」



なんてしょうもない喧嘩……。



だけど…



「鳳さんは俺があやすから。颯くんと仲良くしなよ?」




直谷くんはあたしの気持ちを察してくれて助けてくれたんだ。


ありがとう…




「なに柚來ちゃんと話してるの?」




「鳳さん反抗期だよねって話」


「はぁ?」




三希ちゃんは颯と離れ直谷くんと口喧嘩してる。



なんかすごく楽しそう。