だけど嫌うって決めたんだ―…
「できた」
オムライス完成した。
俺はオムライスを作り上げて柚來に渡す。
「わ〜!颯のも美味しそう!じゃあ直谷くんと颯のオムライス持っていくね」
あいつのこと嫌いになろうとして避けてきた。
だけど今、俺はあいつと久々に接した。
あいつにオムライスを渡した。
本当はそれお前に食ってほしい―……
なんてな。
だけど久々にあいつと関わったけど柚來、全然驚いてなかったし気にしてる様子でもなかった。
たぶん(文化祭の)仕事だからって思ったから気にしなかったんだよな―…
でも嬉しかった。
俺のオムライスも美味しそうって言ってくれて嬉しかった。
直谷だけのじゃなくて俺のオムライスも美味しそうって言ってくれてすげぇ嬉しい。
あいつにとったらオムライスは全部美味しそうに見えるんだと思うけどさ。
それでもよかった…
あいつが俺のオムライスで笑顔になってたから。
好きなやつを笑顔にできてよかった。
