「俺宇佐美さん―…」
「わ〜!オムライスだ〜!美味しそうっ!」
直谷が何かを言おうとした途端、柚來が来た。
きっと直谷は「俺、宇佐美さんのこと幸せにするよ」とか言おうとしたんだろ…。
柚來は俺達の会話を全く聞いてなかったようで直谷が作ってるオムライスを美味しそうと言ってる…。
直谷のオムライスのほうが美味そうだよな―…
そりゃ好きな人のだもんな。
遊園地に行った時ならあいつは俺のほうが美味しそうって言ってたのかな―…
にしても白雪姫とかやばいだろ。
可愛すぎ…。
ふわふわに髪の毛巻いてメイクして
お前どんだけ気合入ってんの…。
だけどマジで今日のあいつは可愛すぎ…。
嫌いになろうと頑張ってるのに
んな可愛くなるんじゃねぇよ。
嫌いになれねぇじゃん。
俺は柚來を今まで避けてきたけど
やっぱり嫌いになれない。
柚來から離れるほど柚來のそばにいたくて仕方ねぇ…。
全然嫌いになれない。
むしろ好きって想いが増していくんだよ。
