「颯〜!どうしよ!あたし直谷くん失神さしちゃったかも」
なんで柚來、俺に直谷のこと聞くんだよ…。
なんで直谷のことそんなに心配なのかよ…。
友達だから…。
友達だから心配なのはホントは心の底ではわかってる…。
だけど頭が理解しようとしねぇんだ…。
柚來のことは好きだけど直谷のこと話す柚來にはすげぇむかつく。
だから俺はそんな柚來と関わりー…
「神崎…!あんた馬鹿じゃないの?妬くぐらい好きなんでしょ?だったら好きな人が困ってるときぐらい助けなさいよ!」
え…。
胡桃はさっきの胡桃とは異なった態度で俺に言った。
さっき信じたい。
そう思ったばっかりなのに俺あいつのこと無視しようとしてた…。
ほんと最低なことしようとしてた…。
信じるどころかあいつを見捨てようとしてた…。
「柚來…!ちょっと待ってろ」
俺はそう言って教室から出た。
走ってあいつのとこへ行く…。
好きな人が困ってるんだから助けなさいよか…。
俺はとんでもないやつ好きになったみてぇだわ。
ヤキモチすげぇ妬かせるやつ…。
ほんとすげぇ小悪魔だよ…、あいつ。
偶にすげぇかわいいことするし…
ずりぃよ…。
