「あたし柚來と仲良くなったのは小学生の時なんだ…。
あたし小学5年の夏休み後にこの町引っ越してきてね…。
町も学校も知り合いが全然いなくて学校でも友達も全然できなくて一人ぼっちだった。
だけどある日の放課後。
学校から家に帰ろうとグラウンドを歩いてたら
サッカーボールが目の前に転がってきてあたし拾ったの。
そしたら『それあたしの!』って女の子が来たんだ…。
それでボールを渡したらその女の子が言ったの、『ありがと!だけどハンドは禁止だよ!教えてあげるから一緒に遊ぼう』って…。
それであたし何だか嬉しくて一緒に遊んだの。
それでその女の子が同じクラスの女の子で…
それ以来仲良しなんだ…」
「その女の子が柚來ってわけか」
「うん…」
柚來はこいつのこの町で初めてできた友達ってことだよな。
そいつが他のやつと仲良くしてて胡桃は置いてきぼりにされるんじゃねぇかって不安なんだな…。
