「お。悪い」 「ううん」 たったそれだけの短いやりとり。でも真後ろに朝陽くんが座るとなると、私はがちがちに緊張してしまった。 それに今、お友達のほうに向き直ったはずの朝陽くんがもう一回こちらを見たような気がする。 しかも笑みを浮かべていたように思う。 私にしかわからないような笑いかたで、いたずらめいた秘密のにおいがした。 私は制御できないほど胸がどきどきして、ごはんがうまく飲み込めなくなった。 さらに追い打ちをかけるような出来事が起こった。 「朝陽、唐揚げ食う?」