「華音……?」



 華音からこうやって甘えてくることなんてめったにないから突然の行動にらしくなく驚いている俺。



「ねぇ、颯真……。ぎゅってして?」



 そう甘く誘うような声で呟いた。



 その言葉を聞いた時、俺の理性はプツンと切れた。




「華音」



 そう呼んで華音と向き合うと、俺はカバンを床に置いてふわっと華音を抱きしめた。



 すると華音も俺をぎゅっと抱きしめ返してきた。




 ……あ~ぁ。なんでこんなに可愛いことするんだろう。