颯真は今、黒崎の本社で亮真[リョウマ]パパの仕事を手伝ってるはず。



 帰ってくるのも7時くらいだし、このあとはお互いに明日の準備とか宿題をしなくちゃいけないからゆっくり話す時間がないんだ……。



 ってか、颯真はお手伝いで大変なのに行くわけないじゃん!




「ねぇママ。私、颯真から何も聞いてないよ?しかも颯真は亮真パパのお手伝いで忙しいんじゃないの?」



『颯真くんから聞いてないんだったら今私が言ったじゃない。それに亮真くんもさすがにクリスマスに仕事させるほど鬼じゃないわっ』



「そっ、そうだけど……」



 確かにあの優しい亮真パパが鬼なんてありえないけど……。



『大丈夫よ。いつもみたいに無理やり何かさせたりしないわ。今年は颯真くんと楽しんだらいいから』



「…………。分かった……、颯真と相談する……」