シローせんぱいは、いつだってこうやって簡単に触れる。 それだけでわたしはいちいちドキドキしてしまって、どうしようもないのに。シローせんぱいは、ふつうの顔。 触れられるのはうれしい。 だけどそんなふうにできるのは、やっぱりなんとも思ってないから?ただの後輩だから、なのかな。 距離が、こころが、近づいた気がする。なのに、近づけば近づくほど遠く感じるんだ。