あたりは、光が溢れていた。

そう、すっかり朝の爽やかな風でいっぱいだった。

早紀は、光輝の助手席で窓を少し開けて、朝の空気をすっていた。

車が早紀の家の近くへ着いた。


「早紀、着いたよ!ココでいい?」


と光輝が聞いた。

そう、こんな時間に家の前まで送っていくのは早紀にとって迷惑だと思ったからだ。

光輝は、早紀に優しくキスをした。


「また、学校で!」


と光輝は早紀に言いながら、手を上げた。

早紀は、手を振った。

そう、光輝の車の影が見えなくなるまで、早紀は手を振っていた。