Recollection ~レコレクション~

「光輝、ありがとう!」


そう早紀はいいながら、今買ってもらったプレゼントを大事に抱えた。


「早紀、ひとつお願いがあるんだけど・・・」


と光輝は語尾を濁しながら聞いた。


「なに?」


と早紀はさりげなく聞いてきた。


「あっ・・・うん。今日の記念に一緒にこれを付けたいんだけど、いいかな?」


と光輝が言った。

光輝は、とにかく早紀の耳へ付けてあげたかった。

早紀は、不思議そうに光輝の顔を覗きこんだ。

そうすると、光輝はいてもたってもいられずに、早紀を抱き寄せた。

早紀は驚いたが、光輝に力を預けた。

しかし、光輝はそれ以上のことはしないで、早紀の手を繋いで近くの公園へと歩いて行った。