Recollection ~レコレクション~

時間は定時の時間だった。

だいたい仕事は片付いたが、あとは早紀の上司次第だった。

隣に座ってる佐々木が、早紀にそっと耳打ちした。


「おい、神野。なんか用事があるのか?」


と・・・早紀は一瞬驚いた。

でも、佐々木さんが早紀と山本さんの約束を知るはずもないので、


「特別はないけれど・・・ちょっと早く帰りたいなと思って・・・」


と早紀は勇気を振り絞って言ってみた。

すると、佐々木は上司に向かって、


「あの、神野が今日は体調がすぐれないそうです。」


と佐々木は大胆な発言をしたのだった。