それから、陽の熱が順調に下がると、陽も嬉しそうで。
もうすぐ予定日を迎える、という予定日間近の日。
大きなお腹を大事そうに抱えて眠る陽の頬に、そっっとキスして。
そっとしたつもりでも、敏感に陽は目を覚ましちゃって。
「キス返し!!」
と唇にキスをされれば、こっちだって黙っていられなくなった。
「ちょ、待って!!港、赤ちゃん」
「わかってるよ~もう」
だって…後少しで、俺だけの陽じゃなくなっちゃうから。
「…もっかい」
そう言われれば、また頬にキスを落として。
もうこうやって独占できなくなるんだなぁ、と思うと少し寂しくて。
でも、ここに新たな家族がいると思うと、かなり嬉しくて。
陽をみる度、笑顔がこぼれた。


