それから俺には 「なんでこんなときに病院にいるんだよ」 と不機嫌そうな蒼の電話が入って。 「陽さん家において病院なんか行くなよー…」 と呆れたような蒼は、ちょっと安心したように笑っていた。 「悪い、ほんと。……初めてだからおちつけなくて」 「…まぁ……わかるけど」 電話の奥では、蒼の息子さんの元気な声も聞こえていて。 「じゃあ…ほんと悪かった。これからは少し落ち着くよ」 と、電話を切った。