───同じクラスの琴と教室に入り、ホームルームの前の時間のおしゃべりタイムを満喫していた。
「ねえ、愛優。今日舞のとこ、行ってみる?」
「ん?」
「お見舞い。……何か買ってってさ」
「いいねー、行く」
「舞喜ぶと思うな…」
琴はそう言いながら、カバンから出したクリームパンにかぶりついていた。
「あのー……琴、何気に早弁してるよね」
「……ん?朝ご飯」
「……」
「黄身事件で食べられなかったからさぁ」
そういってクリームパンをペロリと平らげた琴は、ペットボトルの水を流し込んでから、
「おいしかった。……おやすみー」
と、机に突っ伏してしまった。
「ほんと相変わらず…。琴は……」


