「もしもし?季蛍さん?」
「どうしたんですか?」
「俺今訳あって病院にいるんだけど、家にいる陽がお腹が痛いって言うんだよね」
「お腹が?」
「俺そういう知識全くないからわからないんだけど、…もうすぐ生まれるのかな?」
どうやら俺は焦っているらしく、落ち着こうと思ってもどうも思考が回らない。
「とりあえず救急車呼びますか?陽さんが行っていた産婦人科ってうちの病院ですよね?」
「うん」
「今蒼と一緒なんで、救急車呼んで陽さん病院に運びます。港くんは病院にいてください…」
「わかった、ごめん…」
「大丈夫です」