「赤ちゃん産むのって…やっぱり大変なことだと思うし…。
そんなときに熱があるなら尚更…陽に負担を書けることになるんじゃないかと思って」
「……」
「身近に赤ちゃんを産んだことがある人がいないから…季蛍さんにしか相談できないことで。
……今陽辛いと思うし、病院に連れて行った方がいいことはわかってるんだけど。
季蛍さんの意見、聞かせてもらっても…いいかな?」
「私は…やっぱり病院に行くべきだとは思います。
やっぱり今は市販の風邪薬を飲めない分、早めにお薬処方してもらった方がいいと思うし…。
出産日に風邪が治ってなかったとしても…ただ側にいてくれるだけで…私なら嬉しいです。
自分が辛くても…蒼がいれば何となく楽だし。
陽さんもきっと…港くんがいれば大丈夫だと思うし…
だけど病院には行った方がいいと…」
ちょうどその時、『お待たせ』と私の隣に仕事を終えた蒼が座って。
途中からの話を理解するように、蒼は私と港くんの会話に耳を澄ませた。


