「陽さん…?」
「そう。……陽がさ…2日?……3日…前くらいから体調崩してて。
なんだろ、風邪だと思うんだけど…頭痛とか…あと喉とかやられてて。
昨日辺り病院に連れて行こうと思ったんだけどさ…」
「…はい」
「陽が大丈夫だって言い張って連れて行かなかったんだよ…。」
「そうなんですか。陽さん、結構熱…高いとか……?」
「熱は微熱。…ずっと微熱が続いてるんだよ」
「…3日くらいですか?」
「そう。…早いとこ病院に連れて行きたかったけど…最近体調いいって喜んでたからさ」
「……そうですか」
「それでね、陽の出産予定日ももう間近で」
「……あっ、そっか…もうすぐ予定日なんですね…!」
「…そう」
しょんぼりした港くんは、どうやらそのことき気にかけているらしい。
「…予定日に熱が下がってなかったらってことを考えている…んですね、港くん…」
「…さすが季蛍さん」
笑った港くんだけど、無理して笑ったようにも見えた。


