目の前にあった薬の箱を手にして、ゆっくり…ゆっくり立ち上がる。





「…愛、どこいくの?大丈夫?立たない方が…」







「ううん、ちょっと薬片づけてくるだけ」







「でも愛倒れ…」






「奏太には…心配かけたくない…んだ」






薬の箱がばれるといろいろ言われるから。






奏太はそこまで問いつめたり無理矢理病院に連れて行ったりはしないけど…。





『どうした?』って聞かれて、スルーしてもらえるような言い訳が思いつかなかったから。