「そーだ愛、これ飲んでみない?」





片づけてくれた春架が向かいに座って鞄から出したのは、鉄剤だった。





「これ薬なんだけど、貧血にいいの。飲んでみて、すぐに効くから」





「……」





「家にたくさんあるから一箱あげる。貧血とか寝不足のときにいいから!」






「…もらうなんて…そんな…」






「何言ってんの~遠慮しないで」






「………。ありがとう」