袋に詰め込まれたものを眺めていると、部屋から咳込むのが聞こえて。 「港、陽ちゃんじゃない?」 少し慌て気味に母さんが言う。 部屋のドアを開けて明かりをつけると、布団の上に座る陽は口元を押さえていて。 「陽吐く?ちょっと待って」 母さんが持ってきてくれた袋を渡せば、戻した。 途中からは目には涙がいっぱいになって。 見ていられないくらい辛そうだった。