「高島、ごめん……見ててくれたの?」
「あ、いや。…さっき急に体調悪くなって」
「そっか。……仕事ちょっと落ち着いたから」
「そうなんですか。…季蛍息がしづらいって言ってたんですよ。空気入れ替えて少し様子見てたんですけど……顔色悪くて」
「今日はご飯ほとんど食べてないみたいだし」
高島はため息混じりに聴診器をはずした。
「……上野先生にも隠そうとしていたらしくて。あと……さっき心音聴いたときに気づいたんですけど、体に蕁麻疹がでてて」
「…季蛍?」
「はい。……明日の朝ちゃんと診ようとは思うんですけど」
そう言って眠る季蛍に布団をかけた高島。