すると何か電話越しで物音が聞こえて。
「あ!!パパ?」
突然愛優の声に代わった。
「何、どうしたの…?季蛍は?」
「パパ…今発作出てる」
「発作?」
「しゃがみこんじゃって…どうしたらいい?薬ある場所知らないよ、私!!」
……あぁ、なるほど。
季蛍が言いたかったことがなんとなくわかった気がする。
「喘息の薬なら季蛍が持ってるんじゃないのか?今朝季蛍のポケットに入れたの見てるし」
「…ないよ、パパ!!」
「愛優持ってない?薬」
「私………」
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