「ただいまー…」





愛優の姿が見あたらず家に入ると、季蛍の苦しそうな声と愛優の声が聞こえた。





洗面所へ行くと愛優が季蛍の体を支えながら、背中をさすっていて。






「……愛優代わる」






「あ、パパぁ…」







安心したように笑って、愛優と代わる。






「…季蛍吐いてんの?夕飯は?」






「…食べ……て……ぃ」





『食べてない』そう言った季蛍は全身の力を抜く。






支えていないとズルズル座り込んでしまいそうで、季蛍のお腹を支えながら背中をさすっていた。