うどん一本に…2分程度時間をかけて。





「……気分悪くなったら言えよな」







そう言って頷く季蛍の頬に伝う涙を拭って。








「泣きながらご飯食べるなよ……。」







ちょっと呆れて。……ちょっと笑って。







「…私ばっかり辛い思いしてる。……って思ってる?」






涙の訳がなんとなくそんなような気がして聞いてみれば、思いっきり頷きが返ってきた。







「…俺も…季蛍ばっかり辛い思いしてるな、って思う。



……でもだいじょぶ。良くなるから」








潤ませた目を向けて、季蛍は少し笑顔を浮かべた。







「…ん、ご飯食べたら薬飲もうね」