地面を這って、凜が寝室から出てきた。
「芙ー羽!!」
「凜……。言っただろ?ベッドから無理に降りるなって」
「無理にじゃないよ?ちゃんと手ついて降りたもん」
そう言いながら這ってきた凜は、リビングのソファに座った。
「もう痛くないから」
…以前捻挫した足。
包帯のまいてある所を指さして、凜は得意げに言う。
「もう治っちゃった」
………と。
「まだだよ凜…。痛みが消えて歩けるようにならなくちゃ」
「痛くない!!」
「歩いてないからだろ?……少し足上げたらど?痛いでしょ」
「…ん゙」
「そのまま寝てればよかったのに。もうこんな時間だから」
「やッ!!…お風呂入る」
「……じゃあ手伝うから。服脱いで準備して」