「でも明日蒼先生仕事ですもんね」







「…そうなんだよな、寝ててくれればいいんだけど。

……まぁ明日は愛優が家にいるから大丈夫か」








「愛優ちゃん、頼りになりますね」








「頼りになるよ、ほんと」








点滴が終わりを知らせる前に季蛍が目を覚まし、辺りをキョロキョロしていた。







「……季蛍、気分どう?」






「…最悪」







「…ハハ…最悪か。」








蒼先生は横たわる季蛍を包み込むように抱いて、しばらく離れなかった。







俺はその様子をじっと見つめていた。







俺と友那もいつかああなるのだろうか。










「…じゃあ帰ろっか」