パソコンを見つめる俺の診察室のカーテン越しでは、グスグスとすすり泣く声と、それを慰める高島の声が聞こえる。
泣いているのは……季蛍しかいないけど。
「…わかったから泣くなよ。ごめん、強制すぎたな」
「……ッ、ヒッグ……、ッグスン」
「……はぁ」
ため息一つ、立ち上がってカーテンを開ける。
「……いい加減泣きやめって」
「だ……ッ蒼が…ッヒッグ…」
「高島呼んだのは当たり前のことだろ?どうしてそれで嫌々言うの?」
「………ッヒッグ」
布団に潜ってしまった季蛍にまたため息を漏らす。
「……季蛍機嫌随分と悪いですね」
「…この間変に発作起きてからずっとこの調子なんだよ。どうしたんだろ」