教科書がヒョイと取られたと思えば、向かい側にパパが座った。 「…愛優。ご飯は?」 「…あんまり食べたくない」 「…… 何なら食べたい?」 「……。」 「作ってやるから」 そう言ってパパはパラパラと教科書を眺めだした。 「……何でもいいよ。食べたいもの」 「……。」