「…カルテ書いたら帰るから。季蛍も仕事してたんだろ?後片付けしてきな」







「……うん」







診察室をでる頃には、力の入っていた手も…蒼先生の白衣を握る手に変わっていた。







「……ん?」






「……あり……が…とう」









そう呟く季蛍に、蒼先生は季蛍にしか見せない顔で笑った。