そう言ってまた洗面所を出て行く季蛍。 洗濯機のスイッチを押すと、俺も季蛍のことを追うように洗面所を出て行った。 「陽さん、…大丈夫ですか?」 咳き込みを繰り返していた陽さんに、季蛍はタオルを渡す。 「大丈夫…、ごめ…んなさい…、今…」 「気にしないで下さい、うちではよくあることなんで…」 そんな季蛍の発言に、自覚があるんだな…と思って少し笑ってしまった。