泣き疲れたのか、気が済んだのか…。 泣きやんだ頃には、俺の服もびしょびしょ。 「……何か食べる?」 「………」 黙りこくった陽の頭を撫でつつ聞けば 「……りんご、食べる」 とだけ返ってきた。 「そっか。じゃあ剥いてくるから…座って待ってて」 リビングの椅子に陽を下ろして、俺はキッチンへ。