仕事が忙しくてなかなか休みをとれない今日この頃。




今日は極力早めに帰ってきた…つもり。






ガチャッ……───







「……ただいま」







リビングへの扉を開けると、陽がリビングに突っ立っていた。







「どうした?……陽」







近づけば、陽の頬には一筋の涙が伝っていて…。






袖も襟もびしょびしょだから、随分と前から泣いていたんだろう。







「……こ……ぅ…ッ」








震える陽の手は、まるで氷のように冷たかった。







「……ごめん」






それ以外かける言葉が見あたらなくて、陽のことを優しく抱いた。






「……ヒッグ」