「…港?」
「あ、ごめん。起こした…?」
「ううん」
「……ごめんね、電話出れなくて」
「大丈夫…だよ、蒼くんが…ちゃんと対応してくれたから」
「そっか…。下したんだって?お腹」
「…ごめんね、びっくりして病院に電話かけて…迷惑かけちゃって…」
「…迷惑なんて思ってないよ」
「最近食欲なくて…アイスとか…そればっかりだったから…」
「……偏食してたからかな?俺も陽のこと…ずっと見てられてないしな」
「……港は気にしないで」
「…家帰ったら今日はちゃんとしたご飯食べよ。作るから」
‘でも…’
そう言おうとした陽は、ゆっくり口を閉じた。
「……今日は早く帰れるの?」
「うん。…今日は早く帰るよ。陽と一緒に」


