外来を終えて医局へ行くと、持参の弁当箱を見つめる季蛍がいた。






「…外来終わった。季蛍は進んだ?」








季蛍の隣に腰かけて、手元を覗き込む。







お弁当箱の隣には資料が散らばっていて。







「……大丈夫、自分でやるから」








「…熱上がった?高島今友那さん送りに帰っちゃったんだよ」








「大丈夫、辛くないから」








「……帰りに薬貰って帰ろ。もう病院でもらった解熱剤切らしてるから」








「……でも」









「辛くないのはわかったから…。熱だけ下げよ」









「……うん」