聴診器を抜いてボタンを留めてくれた蒼先生は、またパソコンに戻った。
「じゃあ前出した薬3日分出しとくね。あと一応抗生物質も…まぁこれは高島が判断してくれて構わないから」
「わかりました」
「……喉の腫れもないみたいだし…薬飲んで寝てれば3日後には熱下がってると思うんだけどね。下がってなかったらまた連れてきた方がいいよ」
「そうですね…、了解です」
「じゃ、今日は点滴しないから。あとは薬貰って帰って、ゆっくり休んで」
蒼先生がそう言って笑った。
「…ありがとうございました」
ほんとに小さな声だけど、そう言った友那はゆっくり立ち上がる。
診察室をでる間際、
「お大事にー」
と、蒼先生の声が聞こえた。


