医局へ入ると、蒼先生が考え込んだように頭を抱えてパソコンに目を通していた。
「…お疲れの様子ですね、蒼先生」
「あー…」
「…どうかしました?」
蒼先生が見ていたパソコンを覗き込む。
‘季蛍が最近体調をすぐに崩す’
ぼそりと呟いた蒼先生は、パソコンから目を離した。
「季蛍のことでそんなに考え込んでたんですか…」
「…3日…?おきくらいに体調崩してんだよ、季蛍。どうしたのかな」
「…あれ?でも今朝見かけたような」
「出勤させた。……嫌と言って聞かなかった」
ため息混じりに‘コーヒー飲む?’と聞く蒼先生に
「あ、いります」
とだけ返事をした。